いまとむかしの知恵を活かして―残暑でも心地よく涼むポイント

残暑が厳しいこの季節。昼間は暑さによって体力を奪われ、夜も熱気がこもって寝付けない日々が続くと心地よい涼しさを感じたくなりますよね。

そこで、エアコンを上手に使いながら、環境のことも考えた「涼の工夫」をしてみてはいかがでしょうか。

今回は、昔ながらの知恵や身近なアイテムを使いながら、身体にも地球にもやさしい「涼の工夫」を3つご紹介します。

昔ながらの知恵「打ち水」を取り入れる

桶に水が入っている様子

打ち水と聞いて、柄杓(ひしゃく)を持った人が静かに地面へ水を撒く…。そんな情景を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。打ち水は、江戸時代から涼をとるための習慣になっていたほか、俳句や浮世絵でも描写されてきました。

そんな打ち水も、現代の暮らしや環境に合わせて見直されています。

現在は、地面へ水を撒いたあと、水が蒸発するときに地面の熱を奪う「気化熱」によって体感温度を1.5℃ほど下げる効果が期待されています。さらに、コンクリートやアスファルトの照り返しを和らげる働きがあります。
(出典:ご存知ですか?夏の風物詩「打ち水」のコツ|環境省 ecojin(エコジン)

エシカルに打ち水を取り入れるコツ

コンクリートに水がまかれている様子

効果的に打ち水を行うためのポイントとしては、地面1㎡あたり約1Lを目安に、気温がやや低い朝や夕方に、水が蒸発しにくい日陰部分へ撒くと効果が長続きするといわれています。

また、打ち水にエシカルな工夫を加えるポイントは、「水の再利用」にあります。
水道水ではなく、お風呂の残り湯、雨水、米のとぎ汁などを再利用してみましょう。暮らしの中で「二次利用できる水」を意識するきっかけにもなり、節水にもつながります。

ただし、洗剤や汚れが含まれている水は地面が滑るおそれがあるため、打ち水としての利用は控えることが大切です。
(出典:ご存知ですか?夏の風物詩「打ち水」のコツ|環境省 ecojin(エコジン)

冷やせて飲める、冷凍ペットボトルの再活用

冷凍の水が入ったペットボトル

お部屋の中や外出中の暑さを、少しでも快適にエコな方法で乗り切るための方法として、日々の暮らしで身近なアイテムである「ペットボトル」を使う方法があります。

お部屋の中でできる工夫は、冷凍ペットボトルを使った「エコクーラー」を作ること。500mlほどのペットボトルに水を入れて凍らせ、部屋に置くだけで完成します。周囲の空気がほんのり冷たく感じられるようになるほか、扇風機の前に立てて使うと冷たい風が吹くようになり、より効果を得られるでしょう。

外出中では、冷凍ペットボトルを保冷グッズとして活用することもできます。
タオルに包んで首や脇に当てれば、身体をやさしく冷やすことができます。氷が溶けたあとは水分補給にも使えるため、一つのアイテムで二つの役割を果たせることも特徴です。

また、災害時の備えとして冷凍庫に数本ストックしておくことにより、緊急時の水分確保や急な熱中症予防にもつながります。

いずれのアイデアも、日々の暮らしで取り入れられる「ちょっとした工夫」で涼しさを得られるだけでなく、エアコン以外のものも取り入れることで省エネにもつながるでしょう。

ペットボトルを凍らせるときの注意点

そんな便利で手軽な冷凍ペットボトルの活用にも、安全に使用するためにはいくつかの注意点があります。

水は凍ると体積が増えるため、水を汲むときはペットボトルの8〜9分目までに留めておくと良いでしょう。炭酸飲料は破裂のおそれがあるため凍らせないようにしてください。
そして、ペットボトルを繰り返し使う場合は、衛生面に配慮するため短期間で交換しつつ、使用後はしっかり洗い乾かすことがポイントです。

環境負荷を抑えるエアコンの使い方

室内に設置されたエアコン

「できるだけエアコンに頼りたくない」と思っても、真夏や残暑のときは無理をしないことが大切です。エアコンは以下の「使い方」に気をつけることにより、環境負荷を抑えられると考えられています。

・頻繁に電源を切らない
日中は30分程度の外出であれば、エアコンをつけっぱなしにしておくことで節電につながります。電源を切ったあとに再び部屋を冷やすには多くの電力を使うため、あえて電源をつけておくことで省エネにつながることもあります。
(出典:節電をして電気代を節約しよう!手軽にできる節電方法とは?|政府広報オンライン 

・換気の併用は、タイミングが大切
帰宅時にはすぐにエアコンをつけるのではなく、室内のこもった熱気を外に逃がしてから冷房を入れることにより、短時間で効率よく冷えるため、省エネにつながるとされています。
一方、在宅中に窓を開けて換気すると室温が変わることもありますが、その影響は一時的です。そのため、エアコンを止めずに運転し続けるほうが、無駄な電力を抑えられることがあります。

上手にエアコンを使いながら、打ち水や冷凍ペットボトルなどの工夫を組み合わせれば、心地よさを保ちながら環境にも配慮した「涼」を取り入れることができます。ぜひ、ご自身のペースでトライしてみてはいかがでしょうか。

いまとむかしの知恵から学ぶエシカルなアイデア

今回は、昔ながらの知恵や身近なアイテムを取り入れながら、身体にも地球にもやさしい「涼の工夫」を3つご紹介しました。

受け継がれてきた知恵を活かしたり、身近なアイテムを活用してできるエシカルな「涼の工夫」を取り入れることで、心と環境へのやさしさを感じさせてくれます。残暑が長引く今こそ、ご自身の暮らしにも取り入れてみてはいかがでしょうか。

・・・

エシカル消費に関する専門用語を解説しています。
「エシカル用語辞典」はこちら

記事一覧へ