いつもの買い物がエシカル消費に。便利で環境に優しいコンビニを目指す【株式会社ミニストップ】

看板商品であるソフトクリームや、ポテトやチキンなどのホットスナックが人気のコンビニ・ミニストップ。
ミニストップでは、プラスチックの使い捨てカトラリーの削減や食品ロス対策などを通じて持続可能な社会の実現を目指しています。
今回はミニストップ国分寺南町2丁目店を訪問し、人事総務本部環境・コミュニケーション部の岡さんと早川さんに、ミニストップのエシカルな取組についてお話を伺いました。

 

ミニストップのエシカルな取組

ミニストップの取組についてお話しする早川さん(左)と岡さん(右)

ミニストップでは、持続可能な社会を実現するために、CO2削減、食品ロス削減、プラスチック削減の3つの環境目標を掲げています。

CO2削減は、店舗の使用電力を削減してCO2を減らす取組。食品ロス削減は、すぐに食べるときは賞味期限の短い手前の商品を選ぶ「てまえどり」の推奨や、賞味期限の近い商品を値引きして購入を促すというもの。そしてプラスチック削減は、プラスチック製のカトラリーを環境に優しい素材へと変えていく取組です。

今回は店内を巡りながら、私たちにとって身近な問題である食品ロス削減とプラスチック削減の取組について詳しく教えてもらいました。

 

「てまえどり」と値引きにより食品ロスを減らす

値引きシールが貼られたミニストップのパン

ミニストップではさまざまな食品を取り扱っていますが、入荷のタイミングは商品によって異なるそうです。「例えばパンなら1日2~3回の納品があり、それぞれ賞味期限が違う。賞味期限の短い商品は手前にあることが多いので、すぐに食べる場合は手前のものを取っていただく。それに加えて、賞味期限が近くなった商品は値引きをして、食品ロスを減らす対策をしています」と早川さん。

これによって食品ロスを軽減できると同時に、お店としては鮮度が高い商品をいつでも販売することが可能です。お客さまにとっても値引きされた商品が購入でき、環境に配慮した消費行動ができるといった利点があります。

 

「食べるスプーン」や容器の変更で脱プラスチック

ミニストップの代表的な商品であるソフトクリーム。以前はプラスチックのスプーンを添えて提供していましたが、2023年からはプラスチック削減のために「食べるスプーン」へと切り替えました。この切り替えにより、年間約44トン相当のプラスチックの削減が見込まれています。また、使い終わったら食べてしまうのでゴミが出ず、廃棄物削減にも繋がるとのこと。

「お客さまからはゴミが出なくて環境に良いことや、スプーン自体が食べると美味しいことなど、肯定的な意見が多く寄せられています」と岡さん。

小麦などを原材料として使用しているため、開発当初は折れることも懸念されていました。ですが、実際に使用すると適度な硬さにより快適にソフトクリームをすくえて、食べるときも最中のような食感で美味しくいただけるそうです。

「『食べるスプーン』はただエシカルであるだけではなく、味にもこだわって開発しました。弊社で提供するソフトクリームはさまざまなフレーバーがありますが、どの味にも合い、そのまま食べても美味しいスプーンとなっています」

いくら環境に良くても、商品の味を損ねたり、お客さまが不便を感じたりしてしまうとマイナスなので、美味しさや快適さにも配慮しているとのことです。

紙のカップに入った商品が並ぶホットスナック売り場

「食べるスプーン」以外では、ホットスナックの「クランキーチキン」もプラスチックから紙のカップへと変更し、脱プラスチックを推進しています。

 

イオングループ全体で持続可能な社会を目指す

ミニストップは独自の環境目標に加えて、イオングループ全体での持続可能な取組にも参加しています。その代表的な商品が「サステナブルコーヒー」。ベトナムの現地でコーヒー生産者の生活を支援しながら、栽培技術の伝授や環境に配慮した営農指導などを通して持続可能な社会を目指しています。

また、今までミニストップではアイスコーヒーの提供をプラカップ中心に行っていましたが、2024年9月から紙カップへの切り替えも進めています。

「プラスチックから紙に変えられるものは変えて、変えられないものは環境配慮型の素材に変えていく動きを進めています」と岡さん。

「トップバリュ」のサステナブル商品が置かれた売り場

他にもイオングループの取組として、プライベートブランド「トップバリュ」のサステナブル商品の取扱いもしています。サトウキビと竹でできた紙皿や、植林材を使った割り箸など、日々の買い物を通して環境に良い選択ができる商品が並んでいます。

 

毎日の買い物をエシカルに。自然な形でお客さまの行動を変えていく

さまざまな取組を通して、エシカル消費を推進しているミニストップ。理想とするのは「意識せずともエシカル消費ができる」ことだと岡さんは語ります。

「ミニストップに来ていただくお客さまが、普通に買い物するだけでエシカルな行動ができるように変えていきたい。意識しなくてもエシカルな行動に繋がっていくのが、1番自然な形だと思うので。いつもと同じようにご利用いただき、後から『ミニストップで買い物するとこんなに環境に良かったんだね』といった話になるのがいいかなと思っています」

身近にあるコンビニをいつも通り利用することで、自然とエシカル消費ができるようにお店を変えていくミニストップ。普段の買い物で環境に優しいお店を選ぶこと、環境に優しい商品を選ぶことが、私たちの未来を変えるための一歩となりそうです。

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