エシカル消費で次世代に繋ぐ。スポーツを楽しめる地球環境を目指して【アシックスジャパン株式会社】
機能性の高いスポーツウェアやシューズを作り、スポーツを愛する人々のパフォーマンスを支えるアシックス。「健全な身体に健全な精神があれかし」という創業理念を持ち、人々の心身の健康には健全な地球環境が必要不可欠と考え、さまざまな取り組みをしています。
今回はアシックスのエシカルな取り組みのひとつ、「GREEN BAG PROJECT」について経営企画チームの渡部(わたなべ)さんにお話を伺いました。
スポーツブランドとして、地球環境を守る取り組み
アシックスラン東京丸の内店
アパレル業界では、服の大量廃棄が深刻な課題です。服の生産量は増えているのにもかかわらず、服のリサイクルは技術的に難しく、捨てられた洋服の73%が焼却または埋立地で処分されています※。服は作るのにも処分するのにも多くの資源が必要なため、環境に大きな負荷がかかっているのです。
※(出典:Make Fashion Circular, Ellen MacArthur Foundation: WORLD ECONOMIC FORUM)
「将来世代にわたり、人々が心身ともに健康に暮らしていくためには、健全な地球環境を守らなければならない」
そう考えたアシックスは、サステナビリティを基軸に持つスポーツブランドとして貢献する取り組みを始めます。それが「誰でもすぐに始められるオープンサステナビリティ」というテーマのもと始動した、「GREEN BAG PROJECT」です。一人ひとりが小さなことから取り組み、大きな力に変えていきたいという想いが込められています。
GREEN BAG PROJECTはスポーツウェアの生まれ変わり
グリーンバッグ
GREEN BAG PROJECTとは、グリーンバッグを製作・販売するプロジェクトです。2019年に実施したリサイクルウェア製造企画「ASICS REBORN WEAR PROJECT」のレガシーとして発足しました。
グリーンバッグとは、スポーツウェアをリサイクルした素材を、一部使用したエコバッグのこと。「自然と人の共存共生」への願いが込められた、さわやかなグリーンと繋がりを表す曲線のデザインです。
グリーンバッグの主原料は、店舗で回収されたスポーツウェア。ウェアは工場でプラスチックに変えられ、そこに再生PETを混ぜて強度の高い糸が生成され、グリーンバッグに生まれ変わります。またグリーンバッグ自体もリサイクル可能だそうです。
店内に設置されている回収ボックス
バッグだけではなく、店頭に設置された回収ボックスも回収したスポーツウェアを使って作られています。細部までエコへこだわる姿勢が感じられます。
子どもたちの未来へ繋がる、循環型プロジェクト
GREEN BAG PROJECTは、エシカル消費であるだけでなく「循環型プロジェクト」であることも大きな特徴です。
グリーンバッグの収益金の一部は、子どもの健全育成活動「ONE FUTURE PROJECT」に使われています。同活動は、子どもたちにスポーツを楽しむ場を提供するプロジェクトです。
「激しい気候変動や生活様式の変化により、自由に遊べる場所が制限されている現代だからこそ、自分たちが運動を通して成長してきたように、現代の子どもたちにも運動の機会を提供したい」と渡部さんはいいます。具体的には「カラダかるた」や「エコボッチャ」など、楽しみながらスポーツができる取り組みを実施中。
GREEN BAG PROJECTを通して広がる共感と、循環の輪
アシックスの店舗やイベントでは、グリーンバッグを持参したり、エコバッグとして愛用したりする人をよく見かけるそう。GREEN BAG PROJECTの活動が浸透しつつある表れではないでしょうか。
グリーンバッグはレジに飾られているため、興味を持ったお客さまが自らスタッフに尋ね、取り組みの概要を知るといいます。活動に込められた、サステナビリティや子ども健全育成活動に繋がるといった想いに触れ、共感し、購入されていくことが多いのだそうです。
物から人、環境へと糸のように繋がり、循環する未来。グリーンバッグのデザインに込められた「自然と人の共存共生」は、グリーンバッグを購入するだけで叶えることができるのです。
アシックスは未来の地球のため、循環型社会の実現を目指す
今回紹介したGREEN BAG PROJECTは、購入するだけでエシカルなアクションを起こせる手軽な手段というだけでなく、未来の子どもたちの健康に繋がる取り組み。
アシックスは、この他にもさまざまな事業でサステナビリティな取り組みをしています。これからも健やかな地球環境の実現のため挑戦をし続けるでしょう。
まずは私たちの手の届く範囲で、小さな一歩から。物から人・環境へと循環させ、健やかな地球環境を次世代に残すために、一緒に取り組んでいきませんか。