適量&脱プラな買い物ライフを。東京の量り売りショップ3選

必要な分量だけを購入することができる「量り売り」は、商品の個包装等をする必要がなく、消費者が容器を持参することを前提としているため、プラスチックゴミの削減につながるエシカルな消費スタイルです。

ただ、興味はあるけれど量り売りは面倒で高価なのでは……?というイメージがあって、なかなかチャレンジできないという方も多いのではないでしょうか。今回は、買い物のコツと共に、幅広いジャンルの商品を取り扱う3軒を紹介します。日常に取り入れることで生活がより楽しく、豊かになる「量り売り」に挑戦してみませんか?

フロムナウオン(自由が丘)

2019年8月にオープンした「フロムナウオン」では、植物由来の石鹸やキャンドル、古着など、可愛らしい日用雑貨を取り揃えています。量り売りで販売しているのは、ハーブティーやコーヒー、ナッツ、大豆ミート、白米、塩などのオーガニック食品と、環境に配慮した洗濯用洗剤やオリジナルのバスソルトなど。若い世代に地球温暖化への意識を強めてほしいという思いから、商品のセレクトはおしゃれでかわいいものにこだわっているそうです。

量り売りの1番人気は、店主の佐々木さんがブレンドするハーブティー。2種類のバラと、女性の体に優しいと言われるラズベリーリーフを配合した「Pink & Red Rose」や、気持ちを静めて解放的にさせる効果がある「Chamomile & Rockrose」など、効能だけではなく見た目も華やかで、おいしさにもこだわったハーブティーが揃います。自分で紅茶をブレンドしたい人のために、カモミールやローズなどのピュアハーブも販売しており、お茶好きにはたまらないお店です。

ハーブティー

オリジナル ソイキャンドル

オリジナル バスソルト

持参容器

乾物や紅茶などには、ジャム瓶やフリーザーバッグ、タッパーウェアなどがおすすめ。洗剤には、ボトル型の瓶やペットボトルなど、蓋がしっかり閉まる容器を持参しましょう。

お店でも、ボトルやオーガニックコットンでつくられた巾着などの容器を販売していたり、貸し出しをしているので、手ぶらで立ち寄ってもOK。返却不要の容器がもらえることもあるようです。

 

お店から、量り売りに挑戦したい人へのアドバイス

「量り売り専門店ではオーガニックな商品を取り扱っていることが多いため、どうしても高価なイメージがありますが、実際は少量から購入できる(全商品20gから)ため、お試し感覚で気楽に体験してみてほしいです。本当においしくて優しいものを食べてもらうことで、環境問題への取組みとしてだけではなく、商品そのものに魅力を感じ、量り売りを習慣化してくれる人が増えたら嬉しいです」(店主の佐々木さん)

公式サイト:https://shop.fromnowon.life/

エコストアアトレ恵比寿店

キッチン、ランドリーなどの家庭用洗剤からスキンケア、ヘアケア、ベビーケアに至るまで、エコな日用品を届けるニュージーランド発のナチュラルホームケアブランド「エコストア」。自然由来にこだわり、敏感肌の人や子供、赤ちゃんなど、誰もが安心安全に使用できる商品を提供しています。量り売りの1番人気はユーカリの洗濯洗剤。他にもおしゃれ着用の洗剤や柔軟剤、食器用洗剤、ボディウォッシュ、多目的清掃クリーナーなど、豊富な取り揃えです。恵比寿店限定でシャンプー・リンスも販売しています。ボトルへの注水はスタッフが担当してくれるので、手や洋服が汚れる心配もありません。

リフィルステーション

ランドリーリキッド <ユーカリ>

持参容器

自宅から使用済みの洗剤ボトルやシャンプーボトルなど、蓋がしっかり閉められる清潔な容器を持参すればOK。手ぶらで立ち寄りたい場合は、飲み終わったペットボトルをゆすいで使用するのがおすすめです。すべての商品が100gから購入可能なので、少量から試してみたいという方にもぴったりです。

お店から、量り売りに挑戦したい人へのアドバイス

「エコストアの店頭販売では、量り売りの方が容器入りの商品よりも断然お安く購入できます。また、液体物は重くて持ち帰るのが大変な印象がありますが、5000円以上購入すると無料配送サービスを利用できるので、まとめての購入もおすすめです。製品の品質の高さや安全性をより多くの人に知ってもらい、自分にも環境にも優しい買い物を楽しんでもらえたら嬉しいです」(店長の三枝さん)

公式サイト:https://ecostore.jp/

CIRTY BIOSK by Totoya

日本の量り売りの先駆者として知られる「斗々屋」。その3店舗目が、代官山駅徒歩1分に位置する東急不動産が手掛ける環境に配慮した複合施設フォレストゲート代官山のTENOHA棟で展開されています。TENOHA棟ではサーキュラーエコノミーを身近に落とし込むためのコミュニティ活動「CIRTY(サーティー)」が実践されています。

店内には、デポジット瓶に詰められた乾物やスパイス、調味料など約200品目が並びます。容器を持ち歩いていない人でも気軽に購入できるように、購入後に容器を返却すると100円が返金される仕組みです。

デポジット瓶に詰められた乾物や調味料

量り売りのコーナーでは、京都でつくられているグラノーラや、オートミール、白米などの食材や、斗々屋 京都本店でも人気商品であるオリーブオイル、醤油、アガベシロップなどの調味料類も揃います。さらに注目したいのが野菜です。大きな野菜はカットしたり、1房だけ、というような買い方が可能です。すべての商品には、産地や農場名が明記されていて、無農薬や有機など、自然農法を用いたものが目立ちます。

野菜コーナー

醤油や酢などの量り売り

デポジット瓶

持参容器

店内では量り売り用の容器やエコ雑貨も揃えており、その場で購入し、量り売りを体験できるようになっています。エコバックを忘れてしまった人のために、近隣の方や常連のお客さんが紙袋や卵用のパックなどを寄付してくれることで循環しているので、野菜など大きな商品を購入しても安心です。

お店から、量り売りに挑戦したい人へのアドバイス

「量り売りを通して、プラスチックゴミの削減だけではなく、生産者の思いがこもった丁寧な製品を皆さんに広めたいと思っています。また、量り売りは容器を持ち歩いたり洗ったり、手間がかかると思われがちですが、便利さは考え方次第です。量り売りでは、ゴミの分別や処理をする時間が少なくなるとともに、本当においしい食材を口にすることができるので、生活が豊かになると思います」(「斗々屋」広報担当のノイハウスさん)

公式サイト:https://www.instagram.com/totoya_daikanyama/

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