TOKYOエシカルのアドバイザー紹介

エシカル消費の取組を推進している有識者3名の方々に、東京都やパートナー企業・団体の皆様とともに「TOKYOエシカル」を展開いただくアドバイザーに就任いただきました。

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◆柿野 成美(かきの しげみ)さん

お茶の水女子大学大学院修了後、公益財団法人消費者教育支援センターに勤務。現在、法政大学大学院政策創造研究科准教授、消費者教育支援センター理事・首席主任研究員。博士(政策学)

消費者庁消費者教育推進会議委員、文部科学省消費者教育推進委員会委員、東京都消費生活審議会委員、日本消費者教育学会常任理事、一般社団法人日本エシカル推進協議会理事等を務める。

消費者のエシカルな行動によって公正で持続可能な社会を目指す「消費者市民社会」の実現に向けて、全国各地の学校や地域で実践的な活動を続けている。

就任にあたってのコメント

「TOKYOエシカル」の発足、おめでとうございます。このプロジェクトは、大消費地であり、生産の現場から離れがちである首都東京において新たにスタートする「未来への挑戦」です。エシカルを知っている人もそうでない人も、子供から大人まで全都民が楽しみながら参加できる機会が、企業・団体の共創により誕生することを期待しています。世界が驚くようなエシカルアクションを一緒に発信していきましょう!

マイエシカル ~私にとってのエシカル消費~

私が「エシカル消費」という言葉に出会ったのは、スペインの高等学校でした。教科は、「哲学」。エシカルな消費者像を検討する授業でした。フェアトレード、グリーンコンシューマー等、それ以前の私には別々に位置づいていた概念が、「エシカル消費」として認識することになった瞬間でした。2011年のことです。

そこでエシカル消費は、「人、社会、地球の今と未来の幸せのために、思いやりと責任をもって行動すること」と定義されていました。私たちの消費行動は「幸せ」になるためであり、その幸せは自分だけではなく、空間や時間を超えて広がっていることが新鮮でした。また、当時から私は「消費者の権利と責任」の意識を育む消費者教育を推進していたので、「思いやりと責任をもって行動」するエシカル消費を題材とすれば、日本の消費者、事業者、ひいては社会全体の変化期待できると感じたことが今につながっています。

スペインでの出会いが今の私の活動につながったように、この先はエシカルマインドで多くの人と出会い、つながり、さらに活動を広げていきたいと思います。

◆坂口 真生(さかぐち まお)さん

*Photo by KENTA YOSHIZAWA

GENERATION TIME株式会社 代表取締役
エシカルディレクター
J-WAVE「ETHICAL WAVE」ナビゲーター、日本エシカル推進協議会アドバイザー、アファンの森・アンバサダー

高校時代にアメリカへ渡り、大学卒業後ニューヨークにて音楽業界に携り、自社音楽レーベルを設立。日本へ帰国しアッシュ・ペー・フランスに入社。2012年、日本最大のファッション・デザイン合同展示会「rooms」で日本初となるエシカルをテーマとしたエリアを立上げる。SDGsやEGSG等の関心の高まりから、多角的なエシカル/サステナブルのビジネスコンサルティングを多数先導。2021年、エシカルコンビニを始動。同年独立し、GENERATION TIME株式会社を創業。

就任にあたってのコメント

「それエシカルだよね?」この記事を読んでいらっしゃる方々の中で、そのような会話が職場やプライベートの場で使われるケースはどのくらいあるでしょうか? 恐らくほとんど無いでしょう。そもそも「エシカルって何?」という人の方が多いのではないかと思います。

以上の文章、実は20146月に某新聞に寄稿した冒頭部分です。
あれから8年、上記のコメントに違和感を持ってもらえるような世の中になっただろうか。
いや、まだまだ全然だ。
都政が本気でエシカルを啓発していく「TOKYOエシカル」。
初代アドバイザーとして、全身全霊でエシカルを啓発していく所存です。

マイエシカル ~私にとってのエシカル消費~

エシカルは私のライフワークであり、四六時中、エシカルについて考えています。

エシカルとは「思考の軸」であり、私にとってのエシカル消費とはエシカル思考のフィルターを通った「具体的アクション」だと考えています。
商品やサービスの背景にあるストーリーを通し、多くの人に社会や環境問題に気づいて思いを馳せてもらう「気づきの連鎖」をおこしていける原動力となるものが「エシカル消費」であると思います。

生活を送る中で、エシカルに関わる最も身近な存在は、エシカル商品だと思います。環境や社会に配慮して生産・販売されるエシカル商品を購入すること、つまりエシカル消費をすることで、環境改善や社会貢献とのつながりが生まれます。商品が消費者の手に届くまでの「小売り」という流通の仕組みは、原料生産者・製造者から卸業者・販売者、そして消費者へとバトンが渡っていく(サプライチェーン)ので、そこに関わる人の数も多く、それだけ多くの意味で影響力が強いものです

ひとりでも多くの方が、全てのモノの背景に思いを馳せ、エシカルアクションをることが当たり前の世界になることを信じています。

◆末吉 里花(すえよし りか)さん

ⓒエシカル協会

一般社団法人エシカル協会代表理事
日本ユネスコ国内委員会広報大使、東京都消費生活対策審議会委員、日本エシカル推進協議会理事、日本サステナブル・ラベル協会理事、ピープルツリー・アンバサダー、環境省 中央環境審議会循環型社会部委員、鎌倉市エシカル消費推進アドバイザー、経産省 成長志向型の資源自律経済デザイン研究会 委員ほか。

慶應義塾大学総合政策学部卒業。TBS系世界ふしぎ発見!のミステリーハンターとして世界各地を旅した経験を持つ。エシカルな暮らし方が幸せのものさしとなる持続可能な社会の実現のため、日本全国でエシカル消費の普及を目指している。2021年から使用される中学1年生の国語の教科書(教育出版)に執筆。著書にはじめてのエシカル(山川出版社)、絵本じゅんびはいいかい?〜名もなきこざるとエシカルな冒険〜(山川出版社)、新著エシカル革命(山川出版社)ほか。

就任にあたってのコメント

エシカル協会で行った「エシカル消費動向調査」の結果から、今の日本ではエシカル消費への関心と実践の間に大きな乖離があることが分かりました。またどれがエシカルな商品・サービスか分からないことが、エシカル消費実践の壁になっていることも見えてきました。TOKYOエシカルはまさにこうした課題を解決し、生活者と事業者をつなぐ重要な役割を果たせると思っています。

微力ではありますが、アドバイザーとして力を尽くします。

マイエシカル 〜私にとってのエシカル消費〜

エシカル協会創立当初は、日常生活でエシカルという言葉を耳にすることは滅多になく、エシカルな商品・サービスの選択肢もほとんどありませんでした。今はその頃と比べるとだいぶ増えて、メディアでもエシカル消費について取り上げることが多くなりました。今だからこそ、私はエシカル消費の本質を考える良い時期だと考えています。

地球にとっても、私たち人間にとっても、一番大事なのは地球1個分の暮らしを営むことです。エシカルな商品をたくさん作って、たくさん売って、たくさん捨てるのでは元も子もありません。私のマイエシカルは、本当に必要なものかどうかを考えてから購入をすること。どうしても必要で新しいものを購入するときは、背景がわかり、物語に共感できるかどうかを大事にします。また、リユースやリペア、レンタル、シェアリング、量り売りといった観点を大切にすることも心がけています。

合言葉は、「エいきょうを シっかりと カんがえル」です!

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