徹底した精製技術で100年使えるリサイクル羽毛を。鎌田安里紗さんと探る、河田フェザーのエシカルな挑戦

昨今、化学繊維の中綿を使うことで動物性の素材を排したエシカルダウンやエコダウンと呼ばれる製品が増えてきています。では、羽毛を使ったダウンがエシカルではないかといえば、そんなことはありません。実は、すべての羽毛製品は、適切な精製、つまり羽毛リサイクルを行うことで、再利用できるだけでなく新毛より高品質にすることも可能なのです。

日本唯一の羽毛専業メーカーとしてさまざまな有名ブランドの製品を支えてきた河田フェザー株式会社(以下、河田フェザー)は、そんな「羽毛リサイクル」の可能性を追求している、世界的にみても稀有な企業です。将来的にはリサイクル羽毛の割合をさらに増やしていく計画もあるという同社。今回は、一般社団法人unisteps共同代表の鎌田安里紗さんが、三重県多気郡明和町にある河田フェザーの羽毛リサイクル工場を訪問。高品質な羽毛を循環させていくための仕組みについて、河田フェザーの恋塚昭光さんと平屋有加里さん、山口朋子さんにお話をお伺いしました。

羽毛は食肉産業の副産物?

鎌田:まずは、河田フェザーさんの事業内容について教えていただけますか?

平屋:弊社は羽毛専業メーカーとして、国内外から輸入した新毛や国内で回収した中古の羽毛を精製加工し、寝具やアパレルのメーカーさんに原料として提供したり、オリジナル商品を開発して販売したりしています。

鎌田:100年以上の歴史を持つ老舗企業さんなんですよね?

一般社団法人unisteps共同代表 鎌田安里紗さん

平屋:はい。創業は1891年で、帽子の飾りや毛ばたきに使われる「羽根」をメインに扱っていたのですが、1977年に羽毛原料の処理作業とダウンジャケットの生産を開始し、その後1979年に羽毛ふとんの生産に着手するようになり、現在ではダウンやフェザーなど、素材としての「羽毛」が事業の柱になっています。近年は、アパレル原料の割合が増えてきており、羽毛の約7割をダウンジャケットなどのアパレル原料として納めさせていただいております。

鎌田:そもそも、「ダウン」という素材はどのようにしてつくられているものなのでしょうか?

平屋:ダウンは、大きく分けてダックとグースという2種類の水鳥から回収されます。アヒルがダック、ガチョウがグースで、グースの方がサイズが大きい分、ふわふわとした良質なダウンがたくさんとれます。

また、羽毛にはタンポポの綿毛のような「ダウン」と、羽根軸のある「フェザー」の2種類があり、ダウンジャケットや羽毛ふとんにはダウンとフェザーが混合されています。ダウンの方が軽くて保温性が高いため、ダウンの割合の高い製品の方がより高品質ということになります。

河田フェザー エシカルダウン 平屋有加里さん

鎌田:羽毛の生産のためにダックやグースが飼育されているということなのでしょうか?

恋塚:いいえ。ダウンやフェザーは、食肉用に飼育された水鳥から回収されます。なので、羽毛用に飼育されている鳥というのは基本的にいません。羽毛が採れる地域というのは、ダックやグースを食べる文化のある地域であり、弊社のメインの輸入先はフランス、ハンガリー、ポーランド、スペインなどのヨーロッパ、あとは台湾などのアジアからも輸入しています。

河田フェザー エシカルダウン 推進室 室長 恋塚昭光さん

鎌田:つまり、羽毛は食肉産業とも密接に関わっていると。

平屋:そうなんです。そして、実はこれがリサイクルの話にもつながるのですが、食肉産業の変化による羽毛品質への影響は著しく大きいのです。たとえばヨーロッパには、クリスマスなどのお祝いのときに家族みんなでガチョウの丸焼きを食べるイメージがありますよね? しかし近年では、人口減少や核家族化、食文化の変化によって、大きなガチョウやアヒルを食べるような機会が少なくなりました。また、リーマンショックなどを経て、消費者はより低価格な食肉を求めるようにもなりました。

こうした需要の変化を受けて、グースやダックは、肉が早く大きく育つよう短期間で効率的に肉に栄養がいくように品種改良が進んでいます。品種改良後の短期飼育では、肉に栄養がいく分、羽毛にまで十分栄養が行き渡らず羽毛も未成熟なまま出荷されることになりますので、こうした食肉産業の変化に伴って、羽毛の品質もどんどん落ちてきているのです。

実は関係が深い地球温暖化と羽毛の品質

鎌田:なるほど。リサイクルの背景には「バージン素材の品質が落ちてきている」という事情もあったのですね。河田フェザーさんでは、いつ頃からリサイクルの取り組みを始められたのでしょうか?

平屋:最初は、ホテルで使われている業務用羽毛ふとんのリサイクル事業から始まりました。1982年ごろの話です。当時はホテルにも羽毛ふとんを卸していたのですが、10~15年ほど使っているとやはり傷んできますので、そうしたおふとんを回収し、中身を取り出して再度精製することで、リフォームして提供するようになりました。2012年からは、個人の方に向けても同様に、古くなったおふとんをお預かりし、中の羽毛を綺麗にしてリフォームするサービスをおこなっています。

2011年には一般向け羽毛リサイクル事業を開始し、2012年には共同募金会・社会福協議会との共同による「UMOUプロジェクト」、またゴールドウインさまとの取り組みである「GREEN DOWN RECYCLE PROJECT」、そして2015年にはアパレルメーカーなどを巻き込んだ「Green Down Project」という羽毛をリサイクルするためのプラットフォームを立ち上げました。

鎌田:「グリーンダウン」のタグがついた製品は私も愛用しています。「Green Down Project」は、どのような仕組みのプラットフォームなのでしょうか?

恋塚:まず、「協力会員」として登録してくださっている企業・団体さまに、不用になった羽毛製品を回収いただきます。具体的には、全国のショッピングモールやアパレルメーカー、クリーニング店さんなどにご協力をいただいておりまして、現在全国に約1000カ所の回収拠点があります。(Green Down Project以外のプロジェクトも含めると1400カ所以上)

その後、回収した羽毛を弊社で精製・回復加工させていただき、「リサイクル羽毛=グリーンダウン」として、加盟企業である繊維やアパレルのメーカーさんに提供させていただいています。

鎌田:2011〜15年頃というと、まだ「SDGs」も制定される前で「エシカルファッション」という言葉も一般的でなかったですよね。。なぜ、河田フェザーさんでは、いちはやく市民や企業、自治体が参加する羽毛リサイクルプロジェクトを立ち上げることができたのでしょうか?

平屋:大きな理由は、やはり昨今の羽毛の品質変化にあります。食肉産業の変化については、先ほどお話させていただいた通りですが、実はこのことは地球温暖化とも密接に関係しています。

鎌田:どういうことですか?

平屋:まず、人間も暑くなると食欲がなくなるように、鳥も暑くなると餌をあまり食べなくなって、大きく成長できなくなります。体が大きい方が良質な羽毛が採れるので、地球温暖化が進めば進むほど、羽毛の品質は落ちるのです。

弊社の場合は、社長が世界各国の羽毛関係者を訪ね直接情報交換をしているため「このままでは近い将来、良質な羽毛がなくなってしまう!」という危機感は相当なものでした。

鎌田:地球温暖化が羽毛にそんな影響をおよぼしていたとは、知りませんでした。

平屋:また、気候変動や異常気象が起きると、渡り鳥のルートやそれぞれの地域での滞在期間にも変化が起きるのですが、従来とは異なる気候や環境にさらされることで、鳥も風邪を引きます。鳥インフルエンザですね。ダックやグースは基本的に屋外で飼育されますので、渡り鳥からの感染リスクがあります。こうした状況も相まって、グースの飼育をやめ、屋内飼育可能なダックに切り替える農家もあるなど、良質な新毛を安定的に入手するのが、昨今ますます難しくなっているのです。

鎌田:一般消費者向けのリサイクル事業や「Green Down Project」を始められた約10年前と現在で、消費者や社会の変化は感じますか?

恋塚:「Green Down Project」の立ち上げを準備していた当時は、そもそも「羽毛をリサイクルする」という発想が各企業さんのなかにありませんでした。廃棄してしまった方が経済的なメリットが大きかったこともあり、なかなか理解が得られずに、立ち上げメンバーは苦労したと聞いています。1社1社声をかけて、回収ボックスを置かせていただくことからスタートをしたそうです。

しかし昨今では、企業や消費者の意識も大きく変わってきており、特にアパレル業界では、「グリーンダウン」製品を前向きに捉えてくださる消費者の方が多くなっています。多くのアウトドア・アパレルメーカーさんなどでは、「Green Down Project」を通じてリサイクルした「グリーンダウン」を使っていただいています。

“新毛より綺麗”なリサイクル羽毛ができるまで

鎌田:羽毛のリサイクルはどのような工程でおこなわれているのでしょうか?

山口:まず、全国から集まった羽毛ふとんを、羽毛の種類などに応じて細かく仕分けを行います。事前の仕分けを行わないと品質の安定化を図ることができないためこの仕分け作業は非常に重要な工程です。

全国から回収されたふとんやダウンジャケットは、まずこちらの倉庫に集められます。1日あたり、400~500枚のふとんが集まるのだとか

回収されたふとんから取り出した羽毛

鎌田:ふとんの中身を見なくても、仕分けられるんですか?

山口:タグの品質表示を見れば、羽毛の種類や混率はわかります。ただし、中にはタグが付いていないふとんもありますし、タグの表示が100%正しいとも限りません。そこで弊社では、1点1点目視で品質を確認するようにしています。毎日ふとん何百枚分もの羽毛を見ていると、目視でだいたいわかるようになるんです。

それでも判断に迷うものに関しては、下のクラスに仕分けすることで、品質をキープしています。

ふとんの品質表示には、ダウンとフェザーの割合が記されています

山口:仕分け作業が終わり、ある程度ふとんがカゴに溜まってきたら、今度は解体作業を行って中身の羽毛を取り出します。機械ですべて粉砕して中身を取り出す、という方法もあるのですが、機械で粉砕すると外の側生地が混ざってしまうことがあるため、弊社では手作業で解体をおこなうことで、不純物が混ざらないようにしています。

また、解体作業は障がい者福祉サービス事業所「ありんこ」の従業員の方にお手伝いいただいておりまして、障がいをお持ちの方の自立支援にもつながっています。取り出した羽毛は、ベールに詰めたあとにプレスして精製するまで保管します。

羽毛を取り出す解体作業の様子

山口:解体したあとは、精製の工程に入ります。まずは「除塵」といって、遠心力を使い、乾燥した状態の原料からホコリやアカなど油脂分が固形化したもの、などの汚れを落としていきます。

除塵で大きな汚れを取り除いたあとは「洗浄」、羽毛を水で洗います。そしてこの洗浄工程に、河田フェザーならではの強みがあります。工場の西方には、世界有数の雨量を誇る大台ケ原山地があり、ここ三重県明和町では、大台ケ原山地などを水源とする硬度3~5の超軟水を採水することができます。一般の水道水の硬度が50〜60なので、かなり低い数値であることがおわかりいただけると思います。

鎌田:羽毛の洗浄には軟水が適しているのですか?

山口:超軟水は浸透力が高く硬度が低いので、羽毛を傷めることなく隅々まで浸透し、アカやホコリを取り除くことができます。加えて、ここの水はORPという酸化還元電位の数値も低く、非常に抗酸化(還元)力の強い水でして、この還元力により、羽毛の酸化による傷みを修復することができるんです。

河田フェザーは、1991年に名古屋市から三重県の明和町に工場を移転しているのですが、その理由の1つは、この場所の水と気候が日本中でもっとも羽毛の精製に適した場所だったからなのです。

鎌田:つまり、河田フェザーさん独自の洗浄技術があるからこそ、通常では取り除けないような汚れまでをも取り除くことができると。

平屋:そうですね。リサイクルの過程で精製された羽毛は、実はバージンのものよりもきれいなんです。やはり1回の精製で取りきれないアカやホコリは、製品として使用されていくなかで、だんだんとはがれ落ちてきます。リサイクルによって2度目の精製をおこなうと、1回目よりさらにアカやホコリの少ない、清潔な羽毛になるのです。また、羽毛そのものの品質において、品種改良などされる前の昔の羽毛はより良質であるため、いまの新毛より昔の羽毛を使ったリサイクル羽毛の方が、品質が高くなるという側面もあります。羽毛はとても丈夫な素材で、きちんとリサイクルをおこなえば100年以上使うことができるんですよ。

鎌田:100年以上!しかも、良質な羽毛が手に入りづらくなっているとすると、捨てている場合ではないですね。

(左)河田フェザー広報 山口朋子さん

山口:洗浄された羽毛は、乾燥機で「乾燥」されます。150℃の高温で一気に乾燥することで、羽毛を傷めずに乾かすことができます。その後、再び冷却除塵機という機械にかけて、羽毛を冷ましながら細かなホコリを取り除いていきます。

ちなみに、このとき得られる細かなホコリには油分が含まれており、撥水性があるため、撥水ダンボールの素材にも再利用されています。

冷却除塵機の窓の部分に付着した白い粉状の細かなアカやホコリ。羽毛市場は重量に応じた値付けで取引が行われるため、こうしたアカやホコリは取り除き過ぎない方が高値で取引ができる場合があるそう。しかし、河田フェザーでは品質向上のために、2度の除塵で徹底的にアカやホコリを取り除いています

精製を終えた羽毛は驚くほど軽く、においもありません

山口:除塵されて綺麗になった羽毛は、選別機にかけられます。風の力を利用して、ダウンとフェザーを分けるんです。フェザーは羽根軸がある分重いので手前に落ちて、ふわふわで軽いダウンは遠くまで飛んでいくという仕組みです。

世界的にも類のない巨大な羽毛選別機。大きな選別機を使うことで、選別の精度を高めています。羽毛は静電気が起きやすいため、あらゆる機械に木材が使用されています

安全で安定した品質の羽毛を提供するために

山口:選別が終わった羽毛は、サンプリングをおこない、品質試験にかける「検査」の工程に入ります。試験にはいろいろあるのですが、もっとも重要なのはダウンの割合で、実は手作業で調べています。

鎌田:手作業ですか!?

山口:はい。羽毛には大まかに「ダウン」と「フェザー」の2種類があるとお伝えしましたが、実はそのなかにはさらに細かい分類があります。例えば、ダウンではないもののダウンと同等の機能を持ち、ダウンに分類される「類似ダウン」のようなものもありますし、フェザーも部位によってさまざまな種類があります。

また、羽毛は天然繊維なので、個体や採取された時期によって未熟なものがあったり、損傷しているものがあったりします。そうした細かな分類作業は、機械では対応できないのです。

検査を行うラボ

羽毛を手作業で分解しながら細かな分類に仕分けてそれぞれの割合を調べつつ、不純物が混ざっていないかをチェックします

山口:羽毛の清浄度の測定も行っています。羽毛3gに対して純水300mlを入れて攪拌(かくはん)し、羽毛を洗ったあとの水のきれいさを見るんです。もし羽毛に汚れが残っていれば、水に汚れが溶け出すという仕組みです。

日本産業規格(JIS)では、透視度計1,000mm以上が品質基準になっているのですが、弊社では「もっときれいにできるはずだ」という社長の考えにもとづいて、新毛は2,000mm、リサイクル羽毛は3,000mmというより厳しい基準で検査を行っています。エコテックス認証においてももっとも厳しいクラスを取得しており、3歳未満の小さなお子様にも安心してお使いいただけます。

鎌田:こうした検査でも、リサイクル羽毛の品質の高さが、きちんと裏付けられているのですね!

清浄度の測定器

山口:検査が終わった羽毛は、1週間ほど保管をして湿度やかさを安定させたのち、最後の工程である「ブレンド」を経て出荷されます。ブレンドでは、別のロットの同じ種類の羽毛を巨大な機械でかき混ぜることにより、常に均一な品質で出荷できるようにしています。

特にリサイクル羽毛は、新毛に比べて品質にばらつきがでやすいため、洗浄ロットごとに均一にブレンドを行い、品質検査を行ってから再度ブレンドを行うことで、品質を安定させています。

河田フェザー特注の大型ブレンダー

まずは「羽毛はリサイクルできる」ことを知るところから

鎌田:私は河田フェザーさんの羽毛リサイクルの取組自体にはかねてから関心があったのですが、工場を見学させていただいてその仕組みに驚きを覚えるとともに、河田フェザーさんの並々ならぬ品質へのこだわりがリサイクル事業に向かわせたのだなと、とても納得できました。今後はどんな展開を予定しているのでしょうか?

恋塚:現在は新毛とリサイクル羽毛の割合は7:3ほどなのですが、今後はさらにリサイクル羽毛に重心を移していく予定です。また、ふとんやダウンジャケットを回収した際、中身の羽毛についてはリサイクルができているのですが、羽毛を包む側生地の活用については、現在方法を模索しているところです。たとえば、自動車の内装に使われる反毛繊維フェルト化や、再生紙への利用を試みているところではありますが、側生地の場合はさまざまな素材が混ざってしまっている点がネックであり、いずれも産業廃棄物処理の域を出ません。綿100%、ウール100%、ポリエステル100%のように、単一の素材であれば扱いやすいのですが。結局、羽毛のようにリサイクルによって価値を上げることができなければ、ビジネスとしてはなかなか成り立たないのです。

鎌田:さまざまな素材の混合は、リサイクルにおける大きな障壁になりますよね。私は2023年に、経済産業省が開催していた「繊維製品における資源循環システム検討会」に委員として参加させていただいたのですが、そこでもまさに、同じような課題が話題に上がりました。

それでもアパレル業界に関しては、こうしたデザイン時の環境配慮型の設計についてのガイドラインを策定することで、エシカルな取り組みが前進していくと考えていますが、寝具業界の方でも新たな動きは出ているのでしょうか?

平屋:寝具業界の方では、リサイクルやエシカル消費に関する動きは、まだほとんど出ておりません。ですので、弊社が先陣を切って進めていきたいと考えており、現在さまざまな企画を考えているところです。具体的には「100年使う」ことを前提に、消費者の方には高品質で清潔な羽毛ふとんをずっと使い続けられるような仕組みを提供することで、エシカルな社会に貢献したいと思っています。

鎌田:たしかに、最初から「100年使う」ことを前提にすると、私たちの消費のあり方も大きく変わってきますね。最後に、河田フェザーさんがリサイクル事業やエシカル消費への取り組みを進める上で、消費者の方に知ってほしいことはありますか?

恋塚:まずは「羽毛はリサイクルできる」ということを知ってほしいと思います。知らなければ、ごみになって燃やされてしまいますから。実際、羽毛ふとんを資源物ではなくごみとして回収し、焼却処分している自治体もまだまだ多いのが現状です。

ですので、もしご自身の自治体が資源ごみとして羽毛ふとんを回収していれば、そちらに出していただくか、そうでない場合は「Green Down Project」の回収拠点に出していただくことで、リサイクルに回していただければと思います。私たちも、さらに拠点を増やし、PR活動に力を入れていきたいと思います。

また、高品質なダウンはこれからますます貴重な素材になっていきますので、もし昔の高品質な羽毛ふとんをお持ちでしたら、リフォームサービスに出していただくのもおすすめです。リフォームサービスでは、他の羽毛と混ざらないよう、1点ずつ中身を取り出して小型の洗濯機で洗い、側生地を新品のものに交換します。この方法を使えば、親から子へ、子から孫へと、世代を超えて綺麗なおふとんを受け継いでいただくことができるのです。

リフォームサービスでは、1点ずつ中の羽毛を取り出して精製。他の人のふとんの羽毛は混ざらないため、安心して使い続けることができます

鎌田:家で眠っている古い羽毛ふとんやダウンジャケットは、まさに宝の山なのですね。私も、羽毛のリサイクルについてもっと多くの方に知っていただき、貴重な素材を再利用できるよう、活動していきたいと感じました。本日は、どうもありがとうございました!

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